いささか時間が経過した話で恐縮ですが、先月22日まで行われていた大相撲11月場所で、大関の貴景勝関が本割で敗れた後の優勝決定戦を決めた後のインタビューを見ていました。
新型コロナウイルスによる影響、二横綱の休場に二大関の怪我による途中休業により自分自身に優勝の期待や人々の注目が集まる重圧の中で優勝を決めたインタビューの発言は、優勝力士に相応しくまた優勝を納得させるものでした。
不運や不調に苦しみながらも諦めずに前を向き続けた事、自分を支え続けてくれた相撲部屋を始めとする人々への惜しみない感謝、本割で負けた後決定戦までの間に負けたら負けたで出直せばいいと気持ちを切り替え、無心でぶつかって行った事、そして怪我をした力士に対して自身の同じ経験を振り返りながら労わる様に言葉を出す姿に感動しました。
そしてインタビューの最後、綱取りの話題を振られた際に「強ければ勝つし、弱ければ負けるので、一生懸命自分と向き合ってやっていきたい」と締めくくった発言に、この人は矢印を常に自分に向け続けている、厳しい勝負の世界でやるべき事を徹底してやっている、と確信した気持ちになりました。
我々は様々な勝負や競争にさらされて、どうしても「勝った・負けた」結果だけを見てしまいがちですが、その過程の「どうすれば強くなれるか、強くなる為に何をし続けるか」を常に考えて実践し、その結果を反省して次の機会にどう活かすかが重要だという事を改めて感じました。
只管強くなる事を目指し続ければ、自然と勝ち癖は身に付いてくる。一つの結果に一喜一憂せずより良い結果を求めて強くなる事を目指して参ります。